防火ダンパーの正しい施工手順

防火ダンパーの正しい施工手順

HVACシステムにおいて、防火安全(PCCC)を確保し、EI45~EI120基準を満たすための防火ダンパーの正しい施工手順を詳しく解説します。


1. 防火ダンパー設置の概要

防火ダンパーは、ダクト内を通じて火炎や煙が拡散するのを防ぐ重要な設備です。しかし、施工が不適切である場合、火災時に本来の機能を発揮できません。

そのため、防火要件が求められる建築物においては、基準に従った正しい施工が必須となります。


2. 防火ダンパーの設置位置

設置位置の選定は、ダンパーの性能に大きく影響します:

  • 防火区画の壁・床貫通部
  • 給気および還気ダクト上
  • 火災リスクの高いエリア付近
  • 建物内の防火区画

※注意:必ず承認された設計図に従って設置してください。


3. 防火ダンパーの正しい施工手順

ステップ1:施工前の資材確認

  • ダンパー寸法がダクトに適合しているか確認
  • 防火認証・検査証明の有無を確認
  • 温度ヒューズの状態を確認
  • 羽根の密閉性および状態をチェック

ステップ2:設置位置の準備

  • 施工エリアの清掃
  • 正確な設置位置の墨出し
  • 開口枠の寸法確認
  • レベルおよび設置方向の確認

ステップ3:ダクトシステムへの取り付け

  • 設計位置にダンパーを設置
  • ボルト・ナットまたはフランジで固定
  • ずれや歪みがないように調整
  • 羽根の開閉方向を確認

ステップ4:システムとの接続(モーター付きの場合)

  • 電源配線の接続
  • 火災報知設備との連動確認
  • 防火システムとの同期動作を確認

ステップ5:貫通部の防火処理

  • 専用の耐火材を使用
  • ダンパーと建築構造の隙間を完全に充填
  • 設計EI基準を満たすよう施工

ステップ6:検査および試運転

  • 手動での開閉確認
  • 必要に応じて温度ヒューズのテスト
  • 緊急時の完全閉鎖性能を確認
  • 検査記録の作成

4. よくある施工ミス

  • ダンパーの取り付け方向の誤り
  • 防火隙間の未処理
  • 温度ヒューズ未確認
  • 設計図と異なる位置への設置
  • 施工後の動作試験未実施

5. 施工時の重要な注意点

  • 現行の防火基準を遵守する
  • 認証済み資材を使用する
  • 専門知識を持つ施工チームによる作業
  • 施工後の定期点検を実施

6. まとめ

防火ダンパーの正しい施工は、設備の性能を確保するだけでなく、建物全体の安全性を守るうえで極めて重要です。各工程を厳守し、防火基準および技術仕様に従って施工する必要があります。

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